我々は,議論や対話を円滑に進める役割を担うファシリテーターやメディエーターといった第三者に依存せずに,知識や考え方,立場などが異なる人々と,対話を行う能力を“自律的対話能力”と呼び,こうした能力のもとに行われる対話のことを“自律型対話”と呼んでいます.『自律型対話プログラム』とは,その名のとおり,大学生が自律型対話を実践するために,何がどう不足していて,どうしていけばよいのかを,トランス・サイエンスをテーマとするディスカッション実践とその評価,振り返りなどを通じて,段階を追って気づき,改善してけるような,ワークショップ型の授業プログラムのことを指します.
・大学生を対象に,ディスカッションの実践と評価を繰り返し行うことにより,座学では身につかない話し合いの能力,技術が習得できるワークショップ型プログラムです.
・本研究グループが提唱する自律型対話が行えるようになるための支援法および評価法により構成されており,様々な専門分野で使用することが可能な授業プログラムです.
・実験的対話収録データの印象評定,因子分析,対話プロセス分析など実証的研究(H19年度成果を参照下さい)に基づく対話プロセス評価指標によって学生のディスカッションを評価できるプログラムです.
現在のところ,以下のような教材をパッケージ化する予定です.
・自律型対話プログラムモデルシラバス
・教員用ガイドライン
・TAマニュアル
・ディスカッションチェックシート群
・診断シート(参加者用/観察者用)
・観察者メモ
・診断チャート
・発見シート
・ディスカッションチェックシート利用の手引き
・コミュニケーショントレーニング対応表および実施マニュアル
・議論ステップモデル活用キット
・ディスカッションテーマ集